巻紙の書き方
日常筆を扱う人間ぐらいしか使わないであろう巻紙の
書き方を、せっかくなのでご紹介しておきます。
巻紙の寸法は、天地19㎝前後、長さ3~5m台。
天地はさほど差はなく、あっても数㎜~1㎝前後が
多いですが、長さはまちまちです。
1mもないものもあるようです。
必要に応じて切ったり、継ぎ足したりして使います。
書き出しは約10㎝、終わりは約8㎝の余白をもたせます。
手のひら分空ける感覚で良いと思います。
天地の空きは、天は約2~1.5㎝、地は約1.8~1.3㎝。
天は揃えて書きますが、地は揃わなくても構いません。
一行の文字数は13~15字前後。
行間は一行分ぐらい。
罫線のある便箋で言うと、一行とばしに書くといった
イメージで良いと思います。
日付は、本文の高さより1~2文字下げて、本文と差出人の
中間あたりに書きます。
文字の大きさは、本文の文字の半分ぐらい。
差出人は、天地の中間あたりから書き出し、本文の行末
より半文字分ぐらい上で終わるようにします。
宛名は、本文の高さと揃えます。
文字の大きさは、一番大きく書きます。
差出人より大きくです。
賞状や式辞もそうですが、参考にしている本によって
書き方(書式)は少しずつ異なっています。
それに、何㎝何㎜…と書いてはいますが、あくまでも目安で
あって、必ずしも書式に沿って書くものでもありません。
いつも言いますが、ケースバイケース、臨機応変にです。
封筒への入れ方
通常、巻紙は表を外側にして巻いてあるので、それに
逆らって折るようになります。
折ると言っても、きっちりではなく軽く折り目をつける
程度で良いと思います。
巻尾から書いた面を内側にして巻き、紙面の始めが
封筒の表側にくるようにします。
宛名に折り目がかからないようにするのがマナーです。
ご依頼主様からは、身に余るほどのお褒めのお言葉を
頂戴し、恐れながら有り難く存じます。
現代の私達が、巻紙で手紙を書くことはそうないとは
思いますが、万一の時のご参考までに~(笑)
毛筆筆耕専門ゆかり筆耕
山岸由賀里
日頃使い慣れていない毛筆での宛名書きには時間も手間もかかります。
書式の面でも先方に失礼のないように正しく書かなければいけないとなると、それだけで大変な作業になると思います。
ゆかり筆耕では個人の方でもご依頼しやすい料金で筆耕依頼を受け付けておりますので、原稿の内容や必要とする枚数など、どうぞお気軽にご相談ください。
筆耕以外に関するお問い合わせには返答致しかねますので、予めご了承ください。
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