ゆかり筆耕のブログ

筆耕業はお金がかかるのか??

これから筆耕士を目指す方からの色々なご質問を受ける中で、
そう言えばそうだなぁ…って気づくことも多いのですが、

墨汁 封筒宛名書き

ライトテーブルは必要ですか?
というご質問がありました。

『筆』『墨汁』『ライトテーブル』最低この3つは必携です。

いくらプロといえども、ライトテーブルを使わずフリーで書く
ことはまずほとんどありません。

ただし下敷の線が透らない場合は、書く部分をくり抜いた定規を
作るなりして、まっすぐ揃えて書くことにはなります。

そのライトテーブルの価格ですが、だいたい1万円代~3万円代
のようですが、1万円代のものが中心なのでそれで十分だと思われ
ます。

私が今使っているライトテーブルは、新人の頃当時所属していた
筆耕会社で使っていたものを社長にお願いして『1万円いいよ。』
と言われて買ったものを今でも使っています。
ちなみに…

 

筆耕会社に所属して1万円の報酬を得るのにどれくらいの
日数がかかるか?
所属していた大阪の筆耕会社では、宛名書き1枚30円前後でした。

10000円÷30円=約333枚

1万円の報酬を得ようと思えば約333枚書く必要があります。
新人の頃は書くスピードも遅いので1日せいぜい30枚ぐらい
書けたという前提で計算すると、

333枚÷30枚=約11日

1万円の報酬を得るのに11日かかることになる訳です。

『(中古だから)1万円いいよ。』と言われて、元々の値段は
聞きませんでしたが、当時の私に1万円の出費は痛いものでした。
しかし今思えば、必要な先行投資であったと言えます。

 

『筆』『墨汁』『ライトテーブル』の中で一番高いのは
どれか?
値段はまちまちなのでだいたいですが、

筆(1本) 500円
墨汁(400ml 1本) 1000円
ライトテーブル 15000円

明らかに『ライトテーブル』が高いですよね。

が!

正解は『筆』

筆耕で使うのは主に『小筆』です。
小筆は基本的に消耗品なので何度も買い替える必要があるのです。

使用頻度、お手入れ次第で小筆の寿命は長くも短くもなります。
ですので、ものにもよりますし、人にもよります。

ちなみに私が使っている筆は1本1350円です。
( ※ メーカー名などは公開していませんのでお答えし兼ねます。)

消耗品とはいえ持ちが良く、だいたい年に一度まとめて10本ほど
買っているかな、という感じです。
( ※ 以前紹介した『選毫圓健』だと年間10本じゃとても足りません。)

しかし所詮消耗品。長い目で見れば筆が一番高い道具ですね。

 

筆耕業はお金がかかるのか??
どこかの実務書道の通信講座で昔(今も?)見た『筆一本で高収入』
というのは大ウソ。あり得ません…
それが本当なら、あちこちに筆耕士が腐るほどいますよ(笑)

正直申し上げて、お金はかかります。
『筆』『墨汁』『ライトテーブル』以外に細かいことを言えば必要な
アイテムは実際はもっとあります。

長くやればやるほど色んな道具がどんどん増えて、うちには今や
食器棚並のお仕事道具が飾ってありますよ(笑)

しかし、技術を売るお仕事というのは、ある程度の自己投資(先行投資)
は必要不可欠だと私は考えます。

良い仕事、質の良い仕事をしようと思えば道具もそれなりに選ぶことも
大事です。
道具は『命』なのです。

10年20年で一人前と言われ、それぐらい長くやってようやく元が取れた
かな、という世界です。

さらに、芽が出る前に平均数か月でリタイヤする人が9割以上ということ
からしても、非効率でリスクも大きいお仕事です。

筆耕業というのは、ある程度お金がかかることを踏まえておかなければ、
筆耕士を目指すべきではありません。

ちょっとした興味本位で足を突っ込んで採用されたとしても、報酬面で
納得がいかず、遅かれ早かれ辞めていくことが目に見えています。
そういう人を何人も見てきたので…

腹をくくって10年20年続けるつもりでやらないと、中途半端に辞めるのが
一番もったいないのです。

そうでなければ、他の仕事をする方がよっぽど効果的で現実的です。

 

なぜ筆耕業に長く携わっているのか??
筆耕士に向く人ってどんな人??

はっきり言って、まともな人間が選ぶ仕事ではありませんよ。
なぜなら、こんな非効率でリスクも高い職種をあえて選ぶなんて、余程の
物好き
変わり者かでしょう(笑)

あ!!…そう言うと現役の人に怒られますね、失敬。
少なくとも私は変わり者ですよ(笑)

しかし、私ほどまともな人間はいないと自信満々だったのですが、最近
ようやく自分は変わり者だと気づきました(笑笑笑)
でも、まぁどっちでもいいや…(苦笑)

 

OHVP8441

毛筆筆耕専門ゆかり筆耕
山岸由賀里

 

 

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日頃使い慣れていない毛筆での宛名書きには時間も手間もかかります。
書式の面でも先方に失礼のないように正しく書かなければいけないとなると、それだけで大変な作業になると思います。

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