ゆかり筆耕のブログ

筆耕会社に採用されても9割以上の人がすぐに辞める理由とは?

筆耕のお仕事に就こうと思った時に、実用書道の通信・
通学講座を受けるかどうか、あるいは筆耕会社が募集
しているかどうかなどを調べることになると思います。

※ これから書くことは、私がかつて所属していた筆耕
会社での経験ですので、あくまでも参考程度にして頂き
たいと思います。

 

筆耕会社に採用されても9割以上の人がすぐに
辞める理由とは?

●腱鞘炎などで書けなくなる。
筆耕のお仕事をやり始めた新人の頃は、一生懸命練習
するあまり、どうしても手に異常な力が入ってしまい
手を痛めてしまうというケースです。

腱鞘炎にまでならないにしても、ほとんどの人が手を
痛めます。

どれくらい痛めるのか想像しにくいかもしれませんが、
お箸や包丁(特に主婦の方が多いので)が持てない、
あるいは持ちたくないぐらい痛くなります。

ひどい人は腱鞘炎になります、包帯を巻いて…
( そういう人を何人も見てきました。)

そうなると筆を持つどころか私生活にまで支障をきたす
ことになります。

そこまでしてやる仕事ではないと思うのが一般的な考え方
ですよね。

●お金にならない。( なりにくい。)
筆耕に一番多い需要が宛名書きであることと、宛名書きが
全ての基礎なので、特に会社宛(住所、会社名、部署名、
役職、氏名)を徹底的に書くことになります。

1枚書いていくらか?

35円でした。

ちなみに、
会社宛(住所、会社名、役職、氏名) 30円
自宅宛(住所、氏名) 25円
氏名のみ 8~10円

でした。

( ※ 数十年前の大阪のある筆耕会社での一例です。
現在はわかりませんが、さほど変わりはないと思われます。
現在の東京での相場は50円前後(会社宛)のようです。)

新人が会社宛(住所、会社名、部署名、役職、氏名)
の宛名書きを1時間で何枚ぐらい書けるか?

せいぜい4~5枚程度です。
( ※ ベテランで10~15枚ぐらいでしょうか。)

例えば、1時間で5枚(35円×5)を8時間書いたとして40枚。
単純に1400円の計算になるわけです。

人にもよりますが技量の差などの理由で毎日仕事があるわけ
ではありません。

しかし新人が1日40枚の会社宛を書くのはものすごく過酷
です。

さらに、会社指定の筆と墨は実費。
筆 2000円(10本セット)
墨 350円

そしてさらに、交通費が片道しか出ません。
宅配の場合も同じです。

言うまでもなくどう見ても、非効率ですよね。
コンビニやスーパーで数時間レジでもする方がよっぽど
お金になり現実的なわけです。

そういった理由でせっかく採用されてもほとんどの人が
早い人で1ヶ月、平均3ヶ月で辞めるのです。

 

20年近く前になりますが、私がその筆耕会社に面接に行った
時の社長の第一声、何だったと思います?

 

 

『書くこと好き?』

…と。

私『え?…あ…はい…そうですね。』

その当時はそう聞かれる意味がわからず、半信半疑でした。
なぜなら、書くことが嫌いな人が求める仕事ではないからです。

もちろん今ならわかります。
書くことが本当に好きでないとできないお仕事だということを。
どんな時も、どんな状況でも、どんな心境でも書けるか?と
いうことです。

『筆耕 募集』『筆耕 仕事』などの検索ワードで、このサイト
にも筆耕のお仕事に就きたいとお考えの方に訪問されることが
多くありますが、筆耕業というのは、

理屈抜きにただ純粋に書くことが好き

であることが大大大前提であり、家計の足しにであるなら
まだしも、生計を立てるために就く職業ではないということ
を十分に認識する必要があります。

手は痛い、目も頭も全身が疲れる、効率が悪い、地味で面倒…
そんな作業の繰り返しなのです。

よほどの物好きでないとできないお仕事です。
書くことが好き、それが全てなのです。

百合

毛筆筆耕専門ゆかり筆耕
山岸由賀里

 

 

ご依頼をお受けいたしております

百合

日頃使い慣れていない毛筆での宛名書きには時間も手間もかかります。
書式の面でも先方に失礼のないように正しく書かなければいけないとなると、それだけで大変な作業になると思います。

ゆかり筆耕では個人の方でもご依頼しやすい料金で筆耕依頼を受け付けておりますので、原稿の内容や必要とする枚数など、どうぞお気軽にご相談ください。

筆耕以外に関するお問い合わせには返答致しかねますので、予めご了承ください。
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